はじめに
接続語として働く語には、ほかの品詞から転じたものもたくさんあります。ですから、一つの接続語でも人によっては、それを副詞として扱った助詞に分類するということもあり、また辞書によっても違う場合があります。しかし、ここでは皆さんの実践的な勉強に役立てる意味で、品詞としての分類にあまりこだわらず、語や文をつないで表現を明確で豊かなものにする役目、という点に主眼をおいて語を選びました。
接続語の役目には「および、また」のように、ものや事柄、状況などを並べてつなぐ並列、「しかも、なお」のように、それらを付け加える添加、あるいは「それとも、または」のように何かを選ぶ選択があります。さらに前の文の内容から、当然後の文に示されるような結果になるというときに使われる「だから、したがって」などの役目(順接)、またそれと反対に、前の文の内容と「しかし、けれども」などでつながれた後の文でいう結果に食い違いがあることを表す役目(逆接)もあります。
親しい人同士で話をする場合、その内容によっては、接続語まで言って後は言うのをやめてしまうことがありますが、それでも聞き手は話し手の言いたいことが分かることさえあります。また、話題を発展させるときや話題を急に変えるときに使って、聞き手や読み手に気持ちの準備をさせるために使うこともあります。したがって、接続語を上手に使うことは、会話や文章をスムーズにする上で大変重要です。
しかし、同じ役目を持つ語でも、それを使う場とか難易度が違いますし、一つの語でも違う役目をもつ場合があるますので、この本ではそれらの役目にしたがって語を分類して解説してはありません。また、日本語に限ったわけではありませんが、同じ役目を持つ語でも、いつでも置き換えできるわけではなく、置き換えたために表現が不自然になることがあります。そのニュアンスの違いは、説明を聞いただけではなかなか理解できません。難しいことですが、できるだけ多くの表現に接し、言葉のもつニュアンスを体得してください。その意味で例文を多く入れるようにしたつもりです。
この本が少しでも皆さんの実践的な勉強に役に立つことを願っています。
posted on 2006-03-17 02:07
Yama的家 阅读(319)
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